現役の音楽家で、かつファッションショーの評論(特に、ショー音楽)をやっており、東京に関しては2003年SS以来ほとんど総てのショーを観ている。という立場から私感を申し上げますが、Gak Sato氏の、特にジュリアーノ・フジワラに提供しているショー・ミュージックの水準は、それ単体としても、服とのマリアージュとしても明らかに傑出しており、それは東京水準ではなく、4都総てを見渡しても、ランバンに於けるアリエル・ウィズマン、プラダに於けるフレデリック・サンチェス以外に肩を並べる物件は見当たりません。特に重要な事は打率で、所謂外れ年がなく、一定以上の水準をキープしている。という力量は素晴らしく、今回のように作品がアイテムとして独立させる意義を持つ、数少ない音楽家だと言えるでしょう。
菊地成孔(音楽家・ファッションショー評論)
実験音楽的感覚を内包したサウンドトラックでありながら一方で叙情的なダンスミュージックとしても成立している。Gak Satoによる”美しきカオス”をとくとお楽しみあれ!
松浦俊夫 (DJ & Creative)
GAK'S ミュージック・キッチン
僕らは皆、子供だ?誰の?未来派のおとしご。いや、ゴダールの弟分。イーノの従兄弟?いやいや皆、腹違いで血はまじって、誰が誰やら。僕らは、そしてGAKもまた、20世紀的都市の流動性の遊び場で、モンタージュやら編集のアルスを身につけた子供だ。僕は今、21世紀の朝や夜中、日々GAKが贈ってくれたミュージックを聴いて、暮らしてる。いや、暮らしながら聴く。彼の音楽は、調理であり、チューナーだが、でも、そのコラージュは進化し、もはやコラージュでなくスープのよう。溶けこみ、毎日たべられるよ。20世紀の子供は、色男になり、ビートルズからスティーブ・ジョブズが神様の時代になって、音楽の調理魔術も変わるだろう。さて、GAKはどうするかな、なんて、妄想させてくれるのだ。
後藤繁雄 (編集者・クリエイティヴ・ディレクター・京都造形芸術大学教授)
Read between the sounds. 一つ一つの音に対する鋭さ、ポップセンスもさることながら、「音と音の間」から見えてくる世界観を堪能できる作品です。
時空を音でデザインするマエストロGak Satoの傑作がまた一つ。
Tatsuya Oe (Captain Funk)
日常から夢、夢から日常への縫い目を感じさせない音楽。Gak Satoもまた国境を越えつつ現(うつつ)と夢の世界
を遊んでいるのだろう。
谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)